出版業界と、その未来。 (今回の騒動から今後どうなっていくのかを考察してみる)
東雲信者です。
早いもので二週間。
ありがたいことに記事を読んで頂いてくれる人もいるみたいです。
それでも、徐々に忘れられつつあります。
今回の騒動から、一読者の視点から出版業界について何が起こっているのかを今回は考えてみようかと思います。
さて、あと2巻で完結するにも関わらず未完の形で終えてしまった今作。
採算が合わないという名目ですが、残り2冊すら出すのが厳しい状況から垣間見える出版業界は我々の予想以上に深刻なようです。
コンテンツはここ最近、急激な勢いで発展していきました。
出版すれば売れる時代は過去のものですが、売れる商品でも宣伝活動が特に重要であるというのは言うまでもありません。
では何故ここまで売れなくなってしまったのか?
多くの理由はありますが、その一つに多くの他コンテンツを容易に入手することができるようになったというのがあります。
いわゆる「なろう」シリーズの台頭、すなわち「作品コンテンツの無償化」です。
これまで、お金を払わなければ作品を読めなかったものがインターネットやSNSを通じて非常に簡単に読めるようになった。
作品をスマホやPCで手軽に作成できるようになった。
イラストや文章をワンボタンで全世界に配信できるようになったことで、作品を作者と読者が共有する時代に移行しつつあります。
もちろんこれは、「無償コンテンツ」の非難ではありません。
新時代の到来でもありますし、エンターテイメントコンテンツの種類が豊かになったことの象徴でもあります。
便利さを手に入れたからこその発展であります。
当然、出版業界もそうした時代の波に対応すべく様々な舵取りをする必要が出てきました。
そうした「新時代への対応策」、そんな時代背景も今回の騒動には感じ取れます。
良いものが安易に売れなくなった、たとえいい作品でも売上次第で打ち切られてしまいやすくなってしまったのかもしれません。
しかし、そんな出版業界に一言言わせて頂きたい。
時代は変わります。それも急速に。
大手企業であればそれも柔軟に迅速に。
それでも、作品あっての出版業。作者あっての作品です。
大手企業だからこそ、これまで培ってきた努力の結晶を安易に手放してはならないと私は思うのです。
良いものはそれに見合った価値を出す人々は必ずいる。それも少数ではない。
新時代に備えるのも大事ですが、これまで歩んできた軌跡も大事にして頂きたいと思っております。