満月の夜に「式神の城 七夜月幻想曲」を想う
どうもお久しぶりです。
東雲信者です。
かろうじて生きていますが、いろいろとあって記事を書くのが厳しい状況だったわけですが、まぁそれはおいておきましょう。
近況に関して言うなら、先日の「この恋と、その未来。」新刊の発売以降非常に精神的に参ってしまっているのが本音ではあります。
明らかに市場から作品が無くなっている。
この事実に触れるだけで、好きな作品が亡くなってしまった事を突き付けられてしまう。
一度失くしてしまった熱意はどこへ行ったのか?
今日はそんな失くしてしまった熱意を取り戻すリハビリも兼ねて記事を書こうと思う。
私のオタクの原点は「式神の城」シリーズである。
知らない人の方が多いと思うので簡単に「式神の城」にいうとシューティングゲームを原作としたシリーズのこと。
↓ここからは長くなるので読みたい人だけ
東方とかで人を操作するSTGは一般的になったけれども、それ以前は戦闘機を操作してクリアするSTGが主流だった。
そんな中登場した初代「式神の城」は、キャラクターを操作してゲームを進めるこれまでのSTGとは異色な作品として人気となりヒットしたらしい。
何故「らしい」なのかと言えば私がこの作品を知ったのが続編たる「式神の城2」からこの作品を知ったからなのである。
そんなにわか知識を語っても説得力はないと思うので割愛します。
↓下から本編に戻ります。
人気となった要因はSTGの基本的な流れは
敵が来たからそれを撃退して大本たるボスを倒す。
がオーソドックスなわけです。
だから操作するものが戦闘機でも人でもやることは一緒。
戦闘機ならミッションの説明が、人間なら簡単なボスとの会話があっておしまい。
そんな中「式神の城」という作品は人間ドラマがすごかったのだ。
ボス全員と戦う前後に会話イベントが発生して、なんで操作キャラが事件解決を目指すのか?敵キャラのそれぞれの思惑が各操作キャラごとに異なって表記される。
加えて当時は目新しかったキャラクターボイスも実装されていたのも人気の要因であると言える。(ただし全フルボイスだけではなく被弾やボム攻撃などの一部のみ)
これらの人気から続編が手掛けられ、「式神の城2」では2人操作時を除く全キャラ操作時にキャラクターボイスが実装されることとなる。(家庭版にて全収録済み)
とまぁ恐ろしく長くなったが、つまり「式神の城」という作品は人気作品の一つであると断言する。
STGという分野においては個人的には知名度は低くないと思う。
最近では当たり前となった、他メディア展開となる漫画化や小説化を成功している作品であり、
ファミ通文庫より刊行されている初巻「式神の城 O.V.E.R.S ver0.81」は6版まで重版されており、漫画版「式神の城」初巻も4版重版されている。
(参考までに「東雲侑子」初巻は5版)
これがすごいかすごくないかは各々の判断に任せるとして、何故今頃私がこの作品について語るのか?
昨日なんとなく昔に発売した「式神の城 七夜月幻想曲」を想い浮かべたわけです。
本当になんとなくです。
そしてふと思い立って発売日を調べてみる。
なんと2005年8月18日。
昨日時点で11年前の翌日に大好きな「式神の城」シリーズが発売したのかと運命を感じて思わず呟いてしまったわけです。
そして本日2016年8月18日。
なんとなく帰宅途中に空を見上げたら綺麗な月が浮かんでて、普段使わない帰路のせいか鈴虫の鳴き声が。
調べたら本日2016年8月18日は満月。
これは記事を書かなきゃいけないと思った。
で今に至る。
ここからは誰も得しない語り。
10年以上前に自分が泣きながらプレイしたゲームの議事録であり、記憶を色褪せないために残しておこうと思う。
誰も気にしないけどネタバレ防止の為に以下「式神の城 七夜月幻想曲」ネタバレあり
「式神の城 七夜月幻想曲」は「式神の城2」と「式神の城3」を繋ぐ作品で、当時STGしか出してなかった今シリーズの中で唯一のアドベンチャーゲームである。
主人公達が「式神の城2」以降にどのようなルートを通って、「式神の城3」に至ったのかがこの作品では描かれている。
シリーズ恒例の人間ドラマと恐ろしい文量の設定資料が盛り込まれた本作「式神の城 七夜月幻想曲」
どちらかというといわゆるキャラゲーと呼ばれているもので、シリーズ好きな人なら喜んでプレイするだろうけどこの作品。
恐ろしく歴代ファンを殺しにかかる仕様となっている。
本作には初代から登場するメインヒロインである巫女探偵「結城小夜」(正式表記です)
今作から新登場する主人公の妹にして幼馴染にして許嫁の「城島月子」(表記は間違っていない)
月子に関しては名前は出ていたけど、正式にゲームに登場するのは初めてでこの2人をギャルゲーみたく攻略するのが本作品の大きな流れになるわけでして。
後半に学園祭があり、選んだヒロインと通常は学園祭に行くわけです。
私はシリーズファンなので最初「結城小夜」を選択したわけですが・・・
なんとびっくりこの時選ばなかったヒロインが終盤に敵となって登場!(詳細以下略)
泣く泣く倒すと倒した許嫁は意識不明に。
そう、実質「バッドエンド」なのである。
この時点で当時の私はもう嫌な予感しかしない。
そしてそのまま引き続きプレイする。
案 の 定 小 夜 が 敵 に 。
なんで好きなヒロイン意識不明にしてるんだろうと泣きながらプレイする学生時代。
初めて徹夜してクリアした好きなゲームが本当に辛かった。
恐らく今なら笑えるけど当時は恐ろしくへこんだわけです。
本当の地獄はここからとは知らずに。
こうやって泣く泣くプレイして解禁された真相ルート。
しかもこの真相ルートどう頑張っても通常プレイじゃ解禁できず、解禁条件が上記2つのヒロインルートを攻略することが必須条件なわけでして。
キャラゲーやってるのに何でこんな苦行を強いるの?と当時思いながらプレイしていたわけですよ。
真相ルートクリアで解禁される質問回答集「ドカン。」
これは公式HPでファンが質問した内容を原作者が回答する質問コーナー。
これがなんと驚異の300越え。
これ読むだけで3時間はかかる。当時速攻読んだけど。
そして今作に収録されてる用語集。
これが本当の曲者。
1000弱ある用語集(正確には数えてないけど軽く500以上ある)を各ルート通って回収しなければならない。
これが簡単そうに見えるであろう。
10年以上前のネットの情報源など当てにならず、しかも公式設定資料集という名の攻略本はどこで回収できるか不明。
つまりだ・・・
自 分 で 気 合 で 見 つ け る し か な い
そうあの各ヒロインルート月子ルート・小夜ルートという名の罰ゲームを何周もやらないといけないのだ。
もうね、心が折れそうになりながら達成率100%目指しましたよ。
心燃えつきながらクリアした10代の夏休み。
そんな記憶が何となくあったから思い出したのかなと今更ながら思う。
もちろん本作はすごく面白いし、式神の城シリーズファンなら是非ともやって欲しい。
そんな10年以上前の追憶を名残惜しんで書いたらなんとびっくり3000文字弱。
まぁ久しぶりに書いた記事にしてはそこそこかな?
式神の城シリーズは本当に恵まれた作品だと思う。
製作陣は、
海法紀光:小説版担当
有名どころでいうなら「がっこうぐらし!」等のシナリオを手掛けている。
是空とおる:漫画版シナリオ担当
ChaosTCG関連等を手掛け、本職の漫画家以外にも数多くの創作活動を手掛ける。
式神の城作品では漫画版の脚本を手掛けるなどしている。
芝村裕吏:原作シナリオ及び世界観創作者
言わずも知れた「ガンパレードマーチ」シリーズや最近は「刀剣乱舞」等で非常に有名な作者。
と凄い方が中心になってる。
続編出ないかな・・・(本音)