未来の為に (ライトノベルを愛する全ての皆様へ)
どうも、東雲信者を名乗っている者です。
この度、皆様ご存知かもしれませんがファミ通文庫様より刊行されていた森橋ビンゴ先生の作品「この恋と、その未来。」が打ち切りとなってしまいました。
この事態に関して私が言いたいことは山ほどありますが、それも踏まえたうえで私からライトノベルというジャンルを愛している皆様にお伝えせねばならないことがございます。
本作品は、「性同一性障害」という分野を盛り込んだ作品でありました。
故に、読者層が限られてしまった、それが原因で打ち切られてしまったというのが世間一般の風潮であります。
確かに、この作品は主人公が性同一性障害の女性(男性)に惹かれていくという、はたから見れば特殊な作品といえるでしょう。
しかし、皆様この作品の本質について目を向けたことがあるでしょうか?
この作品では、主人公が女性だけれども男性である人間に惹かれていく物語です。
古今東西これまで、男だと思っていた人間が実は女性であった、そういった展開は古くから使い古されてきた王道の作品なのです。
さらに言うと、男性を好きになるという特殊な状況ですが、
過去の有名作品では、恋人同士の仲である女性に惹かれる、人妻に惹かれるといった相手がいる状況で人を好きになる特殊な状況での作品は数多くございます。
その中で、本作「この恋」シリーズは異端児であったのか?
それを皆様に問いたいわけです。
この作品の根本的なメッセージは
「人が人のことを好きになることのむずかしさ」
「好きになるということの尊さ」
であると私は考えております。
皆様はどうお考えでしょうか?
「この恋」は確かに「性同一性障害」を描いた特殊な物語であります。
しかし、その本質は他の作品と同じである「青春ラブコメディ」であり、「人が人を好きになる」どこにでもある恋愛作品なのです。
どうかもう一度この作品に目を向けてはいただけないでしょうか?
この作品を安易に「性同一性障害」というジャンルに当てはめてしまうのは、他作品を陰で乏しめていることに繋がっているのだと私は考えております。
そしてなにより、この作品はライトノベルを愛した皆様から高く評価されていた作品でもあります。
そんな作品が今回このような「打ち切り」という事態に至ってしまった。
それはすなわち、皆様の好きな作品が次いつこのような局面に対峙するかもしれないという問題にもつながると言うことです。
私はこの作品たちしか見てこなかった、非常に視野の狭い人間です。
ですが、このような事態に、こんな悲劇に合うのは私一人で十分なのです。
どうか、皆様の愛した作品を、好きな作品を好きというためにもう一度考えてみてください。
終わりを迎える瞬間はあっという間です。
一瞬で終わるのです。
話題が小さくなれば、人は忘れてしまいます。
どうか「この恋と、その未来。」という作品が、「青春ラブコメディ」がこの先未来永劫愛されるために、どうかもう一度この作品が至った末路の行く末を考え直してください。
たとえその気持ちが何万回裏切られようとも・・・
それが私、東雲信者の最期の願いであります。